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2013年07月16日

万葉集を遊ぶ交心『 愛在れば神の加護在り夏の森 』



★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 万葉集を遊ぶ交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★







★ 万葉集を遊ぶ交心v13t061204

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愛在れば神の加護在り夏の森

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 雲人さん、いつも交心とサポートありがとうございます。
 心読みのプロの雲天さんに読んでもらえるほどの額田王の愛など探る力量は凡愚老仁には毛頭もありませんけれど、幼稚な言葉遊びの児戯で楽しませてもらいます。
 笑って蹴飛ばしてもらえるとさらに励みになります。
 誰が読んでも黙殺されるのが常ですから、それでもひとり遊びさせてもらいますけれど・・・


 愛一つ野の百合に見て呵々大笑   仁


 悲劇の人のこの世に多し


 > 万葉集02ー0141 磐白の 濱松が枝を 引き結び 真幸く有らば 亦還り見む   河童老訓


万葉集の巻二は0141から0234までの挽歌が0085から0140までの相聞につづきますが、有馬皇子の歌二首がその最初です。

 有馬皇子の悲劇は、紀伊の牟婁の湯で起こりますが、何故「紀伊の牟婁の湯」なのかということに政治的背景と斉明天皇のアキレス腱が隠れているようです。
 そもそも事の発端は「乙巳の変」と呼ばれている中大兄皇子と中臣鎌足のクーデターにあるんです。中大兄皇子は日本書紀では悪の権化としての独裁者蘇我入鹿を天誅する政治改革者として登場しました。入鹿暗殺は劇画風に達成されます。正義は中大兄皇子にありというわけです。
 しかしその真相は謎で、その内実は藪の中なんですね。

 唐と韓半島の政治情勢と大和朝廷内の政治情勢が検証されないと勝てば官軍の歴史が正統性を持つという呪縛から解放されることはないのでしょう。
 浅学無知の凡愚鄙老仁に検証できる力量などあるはずはありません。
 それでも知る楽しみは尽きませんから、楽しみとしてあれこれ拾い読みをして、好奇心全開、あとは、悪い性癖の言葉あそびで、こんな風にも考えられるのではないかという空想的推理を楽しませてもらうんです。


 悲劇の有馬皇子の万葉集0141版の歌も、呪詛の禊ぎとして、有馬皇子が詠んだのではないかと想像してみました。
 謀反の科で処刑された有馬皇子が何故<紀伊の牟婁の湯>に連行されたのか?

 その状況の中にその因果と有馬皇子の救命の一筋の希望が祈念されているように思われます。
 まだ僅か19才の有馬皇子の悲劇です。

 有馬皇子を救う愛はないのか?


 有馬皇子はその愛を斉明天皇に求めたのではなかったでしょうか・・・
 愛は斉明天皇のアキレス腱なのです。


 当時の宮廷人も人々も、誰もが、有馬皇子の無実を知っていたはずだといいます。
 中大兄皇子の陰謀がなければ、当然のこととして、有馬皇子が孝徳天皇の後を継承するんでしょう。有馬皇子に同情する勢力もまだかなり残っているはずです。

 額田王はこの悲劇にどう向き合っていたのでしょうね・・・
 つづいて晩年には、娘の十市皇女の悲劇が待っているんです。


 夏の夜の夢に陽狂の友となる   仁


 神々に身を譲り渡しぬ


 神々に身を譲り渡した有馬皇子はまだ神々と共にある斉明天皇に一端救われますけれど、逸れも見越した上での中大兄皇子は、シナリオ通り有馬皇子を絞首刑にして禍根を断ちました。
 蘇我入鹿が怨霊になったように、有馬皇子も怨霊になって天智天皇に祟っているのでしょうね・・・
 悪人は怨霊にならないといいますから、蘇我入鹿も有馬皇子も無実だったのでしょう。
 悪人は長生きするともいいますけれど、天智天皇は46才で暗殺されたともいいます。因果応報というのもある世の中なんですね・・・


 愛在れば神の加護在り夏の森   仁


 神は鬼にも邪にもなるなり


 人神なれば命も奪う



 雲人さん、笑殺してくださいね。
 おやすみなさい。





★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 青柳仁リンク ★ 。・。・゜♪゜・。・。★



★★★ 都々逸で交心v13s071402『 抱かるる念いこの切なさを 閻魔さんなら燃やせるか 』 へどうぞ!!! ★★★
 


★★★ 言葉あそび575交心v13s070803『 いくばくの余命しみじみ明けやすし 』 へどうぞ!!! ★★★
 



★ 。・。・゜♪゜・。・。★ そのまんま575で交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★



  


Posted by 青柳仁 at 15:23Comments(0)有馬皇子

2013年07月11日

妄恋575交心『 秘したるも魅惑に揺らぐみどりの夜 』


★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 万葉集を遊ぶ交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★





★ 妄恋575交心v13t062608

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秘したるも魅惑に揺らぐみどりの夜

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 > 万葉集03ー0390v01 譬喩歌 紀皇女の御歌一首
   軽池之 汭廻徃轉留 鴨尚尓 玉藻乃於丹 獨宿名久二
   軽の池の浦廻うらみ行き廻みる鴨すらに玉藻の上にひとり寝なくに   


 万葉集に開放的な性の歌は多いのですけれど、紀皇女のこの歌に勝る性の賛歌はないだろうといわれているそうです。
 あの軽の池の周りを遊び廻っている鴨でさえも美しい藻の上で独り寝をするものはいないというのに、どうしてこの私が独り寝しなければならないの。私は独り寝なんかするものですか、と男を欲しがる歌を詠んでいるんです。

 万葉果には隠し言葉がいっぱい潜んでいるのですから、その隠し言葉を探すのも謎解き遊びの面白さなんですよ。
 「軽池」には文字通り「軽の皇子」文武天皇が匂います。
 当時文武天皇は不比等の企みで藤原宮子にぞっこん御のぼせ中なんです。
 軽の皇子の最初の添い臥し女は紀皇女だったのですけれどね・・・
 そんな文武天皇を怨んで、あなたは今も玉の褥で抱き合っているのでしょう。放っておかれる私だって男に抱かれて熱い夜を過ごしたいわよ、と密会宣言をしているのです。

 同じ異母兄の弓削皇子にも誘惑の手を伸ばしたのかも知れませんね。当時は異母兄妹の恋愛は当たり前のことだったのです。仲良しこよしの親しみが恋愛感情になるのは自然のことなんでしょうね・・・
 弓削の皇子は紀皇女の魅力の虜になってしまいました。

 大津皇子は草壁皇子の愛人と密会して持統天皇に殺されました。
 持統天皇は持統王朝の樹立を邪魔する人間は容赦なく抹殺してきました。
 持統天皇の鋭い観察眼は、今や、弓削皇子に向けられていたのです。弓削皇子の命危うし、なんですね。

 弓削の皇子が命の危険も顧みないほど紀皇女は魅惑的だったのでしょう。
 現代の女性でもこんなに開放的な、享楽賛美の歌を詠める人はいないでしょう。日本の恋は<秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず>の秘め事美学のなかにあるのでしょうね。万葉集の恋は庶民も大らかですけれど、王朝貴族の恋はわがまま放題のプライドと遊び心があるようです。
 紀皇女は天武天皇の皇女ですから、思いのままに生きる自遊さをもっていたのでしょう。そしてまた美しい女人だったのでしょう。軽皇子の添い臥し女ですから女としても洗練された性愛を仕込まれてきたのかもしれませんね・・・


 > 万葉集02ー0190 吾妹兒尓  戀乍不有者  秋芽之  咲而散去流  花尓有猿尾
   我妹子に恋ひつつあらずは秋萩の咲きて散りぬる花にあらましを 


 あなたをこんなにも恋してしまった。この恋が叶えられないならば、咲いては散ってしまう秋萩のようにわたしも花となって死んだ方がいい、と激しく心情吐露をしている歌です。
 「弓削皇子思紀皇女御謌四首」の中の二番目の歌ですけれど、文武朝三年699年に、なぜか26才くらいの若さで亡くなっています。弓削皇子も天武天皇の皇子ですから、状況的には次期天皇の有力な候補です。その弓削皇子がさぁ大変文武天皇の后の紀皇女に恋をしてしまったのです。紀皇女は異母兄妹ですけれど、これは一大スキャンダルでしょう。


万葉集02ー0130 長皇子与皇弟御歌一首 
 丹生乃河 瀬者不渡而 由久遊久登 恋痛吾弟 乞通来祢
丹生の河瀬は渡らずてゆくゆくと恋痛きわが背いで通ひ来ね


 大津皇子の悲劇を見てきた友人の長皇子は皇弟の弓削皇子に死ぬことはないよという救助の歌を詠んでいます。
 悲劇は宿命のように創りだされていくのでしょうね・・・


 謎解き拾い読みに嵌ったら脱出不能の状態です。
 恋の陥穽に嵌っても脱出不能ですね。
 凡愚不能老仁の言葉恋遊びは不毛ですから、その気になればいつでも時空転換できるから好いのですけれどね。





 秘したるも魅惑に揺らぐみどりの夜   仁


 老いの幹にも狂い花咲け






★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 都々逸で交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★





☆☆☆ 唯呼さんの『 恋気配♪~ 』 への都々逸交心です。 ☆☆☆
 





★ 都々逸で交心v13t062601

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めくる一枚心も咲ける 濡るる雨夜の乱れ髪

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 > ・ こんな雨夜にゃきっと来る筈
               めくる一枚 恋気配~   唯


     めくる一枚心も咲ける
                濡るる雨夜の乱れ髪   仁


                ぬしに焦がれてほとめく芯の
     せつなく清し精交り   仁


     恋の気配に心も澄みて
                娘心に涙する   仁













 夢に幻る銀河の果ての魂交じり   仁


 念じ銀河も手繰り寄せける


 妄想都都逸遊びもらいます。
 Happy気分に酔わせてくださいね。


                徒花も咲け独り酒酌む
      外は土砂降り梅雨ごもり   仁


 独り酒徒花も咲け梅雨ごもり   仁


 幻に添う妖女もありき





★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 青柳仁リンク ★ 。・。・゜♪゜・。・。★



★★★ 優游575交心v13t062403『 面影に黒髪を梳く合歓の花 』 へどうぞ!!! ★★★
 


★★★ 万葉集を遊ぶ交心v13t061606『 一茶忌を姦しきほど鳴く蛙 』 へどうぞ!!! ★★★
 



★ 。・。・゜♪゜・。・。★ そのまんま575で交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★


  


Posted by 青柳仁 at 20:12Comments(0)弓削皇子

2013年07月10日

『 あたしゃなんでも燃え尽きるのよ 生半可など寄せはせぬ 』

★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 万葉集をあそぶ交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★





★ 妄恋575v13s071006

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今生は不倫禁足白木槿

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万葉集02ー0122 大船の はつる泊の たゆたひに 物思ひやせぬ 人の子ゆえに  弓削皇子


 【仁訳】 船が港に停泊して揺れつづけるように、わたしもあの人のことを思うたびに、思い悩み揺れつづけてきてしまったよ。人の妻を恋してしまったばかりにこんなにも痩せてしまったのに、まだ思いきることもできないでいる。このまま愛しつづければ、殺されるかもしれないというのに。


 紀皇女は自由奔放な女性だったというのを紀皇女の歌で想像してみますけれど、万葉集には二つしか掲載されていません。


 万葉集03ー0390 軽の池の浦廻ウラミ行き廻ミる鴨すらに玉藻の上にひとり寝なくに   紀皇女


 万葉集12ー3098 おのれゆゑ詈らえて居ればあお馬の面高夫駄に乗りて来るべし   紀皇女


★★★ 優游575交心『 青梅雨の青のくさみに戻らする 』 へどうぞ!!! ★★★
 


 弓削皇子の111番の歌で想像できるような女性であれば、性の奔放さ故に、『日本書紀』には記述されることなく闇の人にされてしまったのでしょう。天武天皇の皇女でありながら『日本書紀』に記載されないのは不名誉な事実を持っていたからでしょう。
 文武天皇の后でありながら不倫の恋をいくつも遊んでいる紀皇女の事跡は抹消するしかなかったのでしょうね・・・

 額田王もあれだけの実績を残しながら『日本書紀』に名前もあがらないのは藤原政権に不都合な存在だったからなのでしょう・・・
 その額田王に恋の相談をしたのが弓削皇子の111番歌だったのでした。


 今生は不倫禁足白木槿   仁


 無漏路の恋に禁足はなし


 あるいは紀皇女を抹消しなければ、文武天皇の正妃として紀皇女が居坐ってしまうと、今は宮子にぞっこん惚れ込んでいる文武天皇もまた紀皇女の魅惑の虜になってしまうかもしれません。藤原不比等は紀皇女を妃の地位からも排斥したのでしょう。


 弓削皇子を生きるべきか死ぬべきかで恋に悩み苦しめ、痩せ衰えさせた紀皇女がどんなに魅惑的な女性であったのか想像力を掻き立てられますね。
 妄恋言葉あそびで紀皇女の恋を遊んでみたくなります。
 女の魔力を知り尽くしていた不比等は、不比等戦略の最大の武器として活用したんです。
 己自身の性も最大活用したのでしょうけれど・・・


 突きぬけて天上の恋花海棠   仁


 悲恋の罪の花咲かせ魔女


 その紀皇女の魅惑に増して、文武天皇を魅惑の虜にした藤原宮子はおそらく不比等によって徹底的に教育調教された美姫だったのでしょうね・・・





★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 都々逸で交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★








★ 都々逸で交心v13t062503

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あたしゃなんでも燃え尽きるのよ

生半可など寄せはせぬ   仁

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 > ・ よせよ云われりゃ愛しい人よ
          あたしゃなんでも聴くわいな~   唯呼


          あたしゃなんでも燃え尽きるのよ
     生半可など寄せはせぬ   仁


 今のままの師匠で最高ですよ。
 在るがまんまの素直さが開かれていて活き活き躍動しています。師匠自身は全力投球でしょうけれど、これと決めたら拘らない寛容さがうらやましい。
 鄙老仁は江戸っ子というのを知りませんけれど、粋っていうのは、師匠のような気風をいうのでしょうね。身についたお洒落がすてきです。


     生な女を突きぬけて
           自遊気ままがまんま粋   仁


           一喜一憂袂に入れて
     惚れたあんたに紐を解く   仁


 桐の花迷いは恋の余計者   仁


 念じるままに唯驀地


 ただただ唯礼賛、ご寛容ください。





★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 青柳仁リンク ★ 。・。・゜♪゜・。・。★



★★★ 言葉あそび575交心v13s070901『 謄謄と襤褸着て歩く水田縁り 』 へどうぞ!!! ★★★
 


★★★ 都々逸で交心v13t062303『 粋な女の心の彩は おまえならでは生きられぬ 』 へどうぞ!!! ★★★
 



★ 。・。・゜♪゜・。・。★ そのまんま575で交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★

  


Posted by 青柳仁 at 23:19Comments(0)弓削皇子

2013年07月05日

万葉集を遊ぶ交心『 露草や自遊な恋は移ろわず 』




★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 万葉集を遊ぶ交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★







★ 万葉集を遊ぶ交心v13s070413

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露草や自遊な恋は移ろわず

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 > 万葉集04ー0583 月草のうつろひやすく思へかも我が思ふ人の言も告げ来ぬ  大伴坂上大嬢


 あなたが愛してきた露草のようにすぐに色あせてしまう人たちと同じように、わたしのこの恋心も移ろいやすいそんな女だと、あなたはわたしのことを思っているのでしょうね。だからあなたはわたしに声もかけてはくれませんね、と大嬢は怨み言を詠っています。
 けれど大嬢は、まだ幼くて恋のことも判らず、そんな家持をさびしい人だと思っているのでしょう。その思いは、恋について大嬢を思い悩ませるようになっていきます。
 あなたを思うわたしの恋はいつまでたっても色あせるような儚いものではありませんよ。ほんとうの恋を知ったならもうそんなにあちらこちら虚しく移ろうこともなくなるでしょうに。わたしは本気であなたに恋をしているのだから、わたしに声をかけてこのわたしの思いを受けいれ、ほんとうの恋をふたりで分かち合いましょうよ。

 大嬢は恋多き女で有名な坂上郎女の娘で、大伴家持の従妹です。幼馴染みで仲良かったのでしょうね、色男の家持にぞっこん惚れていたようです。
 実はこの歌は娘の心持ちを母の坂上郎女が代作してやったものだそうです。当時は歌を詠めなかったら男を振り向かせることもできなかったのですから、まだ幼くて歌の詠めない大嬢は家持に思いを告げることもできず悩んでいたのです。
 そんな娘を見かねた母は甥の家持にあんまり遊びすぎないでそろそろうちの娘も構ってやりなさいよ、とお説教しているのでしょう。家持はこの叔母さんの坂上郎女に恋の手ほどきを授けられているんです。坂上郎女恋歌の名手ですからね・・・


 露草や自遊な恋は移ろわず   仁


 命のままを分かち合いけり


 そんな坂上大嬢を後に正妻にしてそれからはたくさん大嬢との想い出を詠っています。


 > 万葉集18ー4114 なでしこが花見るごとに娘子らが笑まひのにほひ思ほゆるかも   大伴家持


 河原撫子の花を見るたびに、あの美しくも微笑ましかった頃のあなたのことをいつも想い出していますよ、と越中に赴任している家持は、都に残してきた大嬢を愛おしんで歌を贈っています。花作りも好きで、庭に百合や撫子の花を植えて楽しんでいたようです。
 軍事部門を預かってきた最も古い氏族の頭領ですけれど、歌の心を大切にしてきたんですね。その古い心が新興勢力の藤原一門の一党独裁体制から抹殺されていくことにもなるのでしょう。無実でしたけれども、謀反の首謀者にも仕立て上げられていくことにもなるんです。藤原体制に異議を申し立てるような告発を内蔵した万葉集も封印されて仕舞うんです。


 大やまと心探さん青田風   仁


 わが産土に見る田のかんさ


 古代の大地の神々と共存する牧歌的な万葉的な世界は大伴家持をもって終わりを迎えたといってもいいのでしょう。いわば真に日本的な大和の心は終焉を迎え、虚構された絶対神の天皇制と藤原支配の法体制が権力闘争を拡大反復する殺人の時代に突入していきます。

 女は美しく美しく作りあげられていくのです。自分の娘が天皇の皇子を身ごもることが藤原権力の最大の戦略となったのでした。
 藤原宮子はこうして探し出され、作りだされていった最初の女性だったのでしょう。


 元の野に帰せ撫子カミの里   仁


 花は秘やか草生いしげる




 歴史は根源的に人権尊重の思想と法体制を創造してきたにもかかわらず、絶対神の天皇制と藤原支配の法体制に依拠する金権至上主義の妄者たちは、核商売と再軍備の構築を策動し、殺人の世紀を増強させています。
 人の命は地球よりも重いを心に刻んできた人間にとっては堪えがたい世となってきました。


★ 優游575交心v13s070407

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現身の身の遠ざかる西日かな

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 > 真実の何色隠しサングラス   遊呼


 在る物は又どこかに現る   仁


 遊呼さん、いつもあい風交心ありがとうございます。
 交心は世界の窓口です。
 梅雨ごもりの身でも交心によって色々の世界を目の当たりに遊泳できることはこの上なくHappyです。


 古もこの世も観ませ返り梅雨   仁


 無漏路の楽土知れば遊ばん


 > くらくらとたそがれ駅に降り立てば見知らぬ景色顔のあふれる   遊呼


 日々今や異邦の邦にあるごとく奇怪なりしも面白きかな   仁


 現身の身の遠ざかる西日かな   仁


 よみがえる時なくも肯う





★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 青柳仁リンク ★ 。・。・゜♪゜・。・。★


★★★ 都々逸で交心v13s070408『 好きと云うなよ心の誠 火傷するまで触れさせよ 』 へどうぞ!!! ★★★
 

★★★ 筑紫路を歩くv13x030701『 おぼろ月自然がカミの世を偲ぶ 』 へどうぞ!!! ★★★
 



★ 。・。・゜♪゜・。・。★ そのまんま575で交心 ★ 。・。・゜♪゜・。・。★


  


Posted by 青柳仁 at 22:25Comments(0)大伴家持