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2013年06月27日

優游575交心『 青梅雨の青のくさみに戻らする 』

★ 。・。・゜♪゜・。・。★ 万葉集を遊ぶ ★ 。・。・゜♪゜・。・。★





 > 万葉集02ー0111 古尓恋流鳥鴨弓絃葉乃三井能上従鳴渡遊久
 【訓】 古に恋ふる鳥かもゆづるはの 御井の上より鳴き渡り行く
 【仁訳】 あの鳥は古を慕うのでしょうか。ゆずり葉の清らかな御井の泉の上を鳴きながら飛んでゆきます。

 【訳2】 また逢いに行くんだな。長々と行列をなしてさ。飛鳥から吉野川までを(または、「三代」を)つなぐ上様のシンガリに、ろばは遊び半分のろのろ付いて行ってるさ。   。。。李寧熙による韓国語訓の訳


 持統天皇が吉野宮に行幸した時、随行した弓削皇子が昔を懐かしんで、おばあちゃんの額田王に贈った歌です。譲り葉の新緑の繁っている宮滝の御井の泉の上をほととぎすが鳴きながら飛んでいくのに巡り遇って、吉野からはじまった父天武天皇の偉業を懐かしく想い起こしているのでしょうね。今は世の中が変わって秘やかに棲んでいる額田王おばあちゃんを慰めてやろうと、今吉野に来ていますよ。鳥も昔の幸せだった頃を懐かしんで飛んでいきます、と詠んで贈ったのですね。

 額田王は16才の頃、天智天皇にその才と美貌を買われて大海人皇子に臥し寝女としてあてがわれ、大海人皇子に気に入られて妃になったのでした。弓削皇子が恋い焦がれている紀皇女も軽の皇子の臥し寝の女として妃にされてしまっているのでした。額田王と紀皇女とはその境遇がよく似ていたのです。恋に悩む弓削皇子は、to be or not to be、ハムレットのように煩悶する日々を送っていたのでしょう。
 紀皇女を文武天皇の后にしてしまったのは持統天皇の謀です。その悩みの種を作った持統天皇に随行して吉野に来ているのです。
 複雑な心境ですね・・・


 虚仮の世の救いは恋か苔の花   仁


 命捨てても残せ面目


 どうしたことでしょうね。この頃持統天皇は頻繁に吉野行幸を繰り返しているのです。遊びなのか、陰謀を張り巡らせているのか・・・
 李寧熙さんの韓語訓みによると、弓削皇子は持統天皇の密会につき合わされて辟易している歌と解釈されるそうです。額田王もその事情を知り尽くしているのでしょう。
 その返歌には、本当に救いがたい女ですよ。今に身を滅ぼすことでしょうと冷ややかに応えています。だからあなたも用心には用心を重ねて、逸る心は確り抑えて、命取られないようにしてくださいね。わたしだって忍従して潜んで暮らしているんです。
 譲り葉が新しい芽に取って代わるように、古い持統天皇の世はもう終わるでしょう。若いあなたたちの世代が新しい世の中を創りださなければならないのですよ。あなたのお父さんが理想とした世の中を創りだしてくださいね。


 苔の花生きもうけして早九年   仁


 明日知らねど満ち足りて在る





 
★ 優游575交心v13t062609

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青梅雨の青のくさみに戻らする

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> 煩悩を洗い流せや梅雨滂沱   遊呼


 滂沱の涙流すが如く   仁


 遊呼さん、いつもあい風交心と励ましありがとうございます。
 読んでくれる人が居るとお喋りも弾みがついてHappyです。
 悪のりして顰蹙物にならないようにとも念じながら交心575楽しませてくださいね。


 青梅雨の青のくさみに戻らする   仁


 青のまんまの老春もあれ


 弓削皇子は恋の悩みをおばあちゃんの額田王に歌で問いかけましたけれど、やはり死を賭した恋に嵌っていることには気がついていたのでしょうね・・・


 > 万葉集02ー0111 幸于吉野宮時弓削皇子贈与額田王歌一首
 【原文】 古尓恋流鳥鴨弓絃葉乃三井能上従鳴渡遊久
 【訓】 吉野の宮に幸しし時、弓削皇子、額田王に贈る歌一首
 古に恋ふる鳥かもゆづるはの 御井の上より鳴き渡り行く
 【仁訳】 古を慕う鳥でしょうか、ゆずり葉の御井の上を鳴きながら飛んで行く鳥は。


 > 万葉集02ー0112 額田王奉和歌一首
 古尓恋良武鳥者霍公鳥蓋哉鳴之吾念流其騰
 
 【訓】 額田王、和へ奉る歌一首 大和の都より奉り入る
 古に恋ふらむ鳥はほととぎす けだしや鳴きし我が念えるごと
 【仁訳】 その古を恋い慕うという鳥はほととぎすですよ。そうですよ、鳴き渡って行ったでしょうね。わたしもあのころを恋い慕って念いに耽っていますよ。

 【訳2】 A表訓みの訳:恋をしに宮滝に行くんですって。まったく反逆ものですよ。今こそ彼女もつらくて泣くことでしょう。まるで子供を恋しているようなもんですからね。
 B裏訓みの訳:恋の行為をした「武」に逢いに行くんですって。逆入れするのでしょう。今こそ彼女の肉体も泣くのでしょうね。私の恋の時のように。   。。。李寧熙の韓国語訓みの訳


 弓削皇子は、状況を知っているおばあちゃんの額田王に、今ぼくはあの不如帰が恋しさに狂い鳴くように、幼友だちの紀皇女を恋したって泣き明かしています。でも紀皇女は文武天皇の后になってしまっているのです。文武天皇は宮子さんに惚れ込んで紀皇女のことなんか放ったらかしにしてあの人を寂しい思いにさせているんですよ。いっときもじっとしておれなくなるんです・・・

 それに対して額田王は、わたしもねえ、あなたのお父さんを恋い慕っていた幸せな時を今でも忘れませんよ。人を愛するってそんなに切ないことなのよ。でもね、わたしは持統天皇に睨まれているから、じっと耐え忍んでいるの。大津皇子のこともあるでしょ。あなたもわたしのようにじっと耐え忍ぶようにしなさいね。じっと待って、時の流れが変わるのを待ちましょうね。


 弓削皇子は聡明な青年で、父を尊敬もしていたようですから、念いの強さは父譲りなのでしょう、父の真似をしてしまったのかもしれません。しかしまだ若い青年です。父のように深い謀はまだできません。持統天皇への反抗心が目に見えてしまうのでしょうね。
 26才の若さで突然死んでしまいます。
 おそらく不比等に消されたのでしょうね・・・
 不比等にとっては、文武天皇の存続を危うくさせる存在は許せないことなんです。
 宮子に文武天皇の子どもを産ませて、天皇の外戚になって王朝の陰の支配者になることのできるチャンスが目の前に迫っているんです。


 陥穽は魅惑の宝庫蓮の花   仁


 平穏願えど幸は捨て得ず


 一箇の人間の無力さをつくづく思い知らせるような悲劇が日本の創生期の歴史に充満しています。そのシステムは洋の東西を問わず営々と継承されてきているのですね・・・
 スポーツ界のスキャンダルも同じシステムの中の人間の欲情の一角でしょう。

 謎は尽きません。
 李寧熙さんの韓語訓みが成り立つとすれば、文武天皇も持統天皇の愛人になってしまうんです。天武王朝までは韓語が日常語だったのでしょうね・・・

 弓削皇子も額田王も自遊に韓語を操っていたようです。
 柿本人麻呂は新羅の文武王の子どもだったという説もあるのですからね・・・それが人麻呂の悲劇にもつながっていくのでしょうか・・・

 機密漏洩が知れると刺客に狙われるんです。


 荒梅雨や美言は虚言默は金   仁


 鄙隠りにも正邪の纏う


 またまた迷宮に填り込んでしまいました。
 ご寛容ありがとうございます。

 おやすみなさい。いい夢を。





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★★★ 徒然575交心v13t062102『 巫女憑きの老骨に咲け合歓の花 』 へどうぞ!!! ★★★

 



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Posted by 青柳仁 at 21:12Comments(0)弓削皇子